最近アドセンスで外注化を推奨する人が増えています。
そういう人たちは
「アドセンスで稼げてない人は外注化しましょう。」とか
「自分で記事を書いても全然稼げなかった人が外注化を実践したら結果を出しました。」とか
「稼げてる人はみんな外注化してます」とか
稼げてない人がついつい心が揺れるようなことを言ってます。
自分でどんだけ頑張っても稼げない。
なら人の手を借りればいいじゃない。
そう言われるとついつい納得してしまい、某アドセンス外注教材を購入してアドセンスの外注化を始める人も多いんだろうなーと思います。
今日はこの流れに「ちょっと待った」と言いたいと思います。
アドセンス外注化のリスク
アドセンス外注化には3つのリスクがあります。
1. 赤字になるリスク
外注化の最大のリスクは赤字になることです。
まず外注化にどれくらいお金がかかるのかを説明します。
1500字の記事を1記事400円で外注する場合
記事数 | 外注費 |
---|---|
1ヶ月で50記事 | 2万円 |
1ヶ月で100記事 | 4万円 |
1ヶ月で200記事 | 8万円 |
1ヶ月で300記事 | 12万円 |
2000字の記事を1記事500円で外注する場合
記事数 | 外注費 |
---|---|
1ヶ月で50記事 | 2万5千円 |
1ヶ月で100記事 | 5万円 |
1ヶ月で200記事 | 10万円 |
1ヶ月で300記事 | 15万円 |
外注費はこれくらいかかります。
※これは完全初心者のライターに外注する場合の単価です。経験者に外注すると1文字1円とか2円なので確実に1000円以上になります。
ちなみに某アドセンス外注教材に書かれてる最低単価だと
- 1000字:200円
- 1500字:300円
- 2000字:400円
ですが、私がこの単価で募集したところ、応募がほとんど来なかったので少し単価上げてます。
基本的に単価が低すぎると応募が集まりにくいので効率よく外注化したいなら某アドセンス外注教材推奨の最低単価より少し上げるべきです。(某アドセンス外注教材にも最低って書いてありますしね)
またアドセンスの外注化を推奨してる人がよく「1記事200円で外注できますよ」と言ってたりしますが、これは
1000字の記事を最低単価で募集する場合
の話です。
今は1000字の記事じゃ相当ライバル弱いキーワードじゃない限り稼げないのでやめた方がいいです。
ちなみに「1記事200円で外注できますよ」と販売ページに書いてる張本人である某アドセンス外注教材にも文字数は多い方がいいので1500字か2000字を推奨しますと書かれてます。
1記事200円で外注できると思ってる人はそれは勘違いなので外注費はそんなに安くないと思ってください。
ちなみに外注するときに納品される記事数の目安としては、
- 10人くらいと契約
- その中に毎日納品してくれる人が3人くらいいる
- 1日平均5記事くらい納品される
私の場合こんな感じになることが多いんですが、この場合で1ヶ月に150記事くらいになります。
2000字の記事だと150記事で75,000円。
外注期間 | 記事数 | 外注費 |
---|---|---|
1ヶ月 | 150記事 | 7万5千円 |
3か月 | 450記事 | 22万5千円 |
半年 | 900記事 | 45万 |
1年 | 1800記事 | 90万 |
仮にこれがうまくいって1年後に月10万稼ぐブログができたとしても、80万の赤字です。
2年後にやっと黒字化する感じです。
しかしこれが上手くいかず1年後に月1000円しか稼げなかった場合、90万丸々赤字です。
記事作成以外に記事投稿とか、校正とかキーワード選定とかも外注してれば外注費は100万を余裕で超えます。
アドセンスの外注化に失敗すれば100万以上赤字になるとかも普通にあり得るのです。
100万は極端な例ですが、外注化で300記事のブログを作った場合で15万、500記事のブログを作った場合で25万、ライティング以外も外注した場合はさらにかかります。
アドセンスで外注量産戦略で稼ごうと思うと300~500記事くらいは入れないとなかなか稼げないので最低でも20~30万は使うことになる覚悟はしておくべきだと思います。
2. 自分で記事を書けば稼げたかもしれない時間を失うリスク
次に自分で記事を書いていれば稼げたかもしれない時間を失うリスクについて。
外注化を推奨してる人が口をそろえて言ってるのが
「外注すれば楽になりますよ。」
という甘い言葉。
これは半分本当で半分嘘です。
とりあえず今自分で記事を書いていて、自分で記事を書くことも続けながら外注化もしたい。
基本的にこういう人は外注しない方がいいです。
外注化すると自分で記事を書く時間がなくなる可能性が高いです。
ちなみに私は初めて外注化した頃、本当に時間がなくなりました。
当時派遣社員で残業がなかったので平日でも1日5時間くらいは作業時間があったんです。
その5時間が全部外注さんとのやり取りに持ってかれました。
ちなみに某アドセンス外注教材には外注さんとのやり取りに使える受け答えテンプレートがありますが、外注さんから納品された記事を確認して修正指示する作業は自分でやらないといけません。
この修正指示のやり取りにかなりの時間を奪われます。
一応、校正外注を雇ってこの部分まで外注化する方法もありますが、私はオリジナルのマニュアルを用意してますし、外注さんとも直接やり取りしてるのでこの部分は外注できません。
とにかく外注すれば楽になるというのは幻想だと思った方がいいです。
ブログは外注すれば楽になるのは幻想。むしろめんどくさすぎた話
とはいえ、自分で100記事書くよりは外注さんに100記事書いてもらう方が圧倒的に楽ではあります。
ただ某アドセンス外注教材の販売ページに書かれてるような「ただ寝て待つだけ」とは程遠いくらいめんどくさいです。
またこれはその人の感じ方次第ですが、私の場合、自分でコントロールできる時間とできない時間で結構ストレスが変わります。
外注しない場合、すべての時間を自分でコントロールできるのでストレスゼロで作業できてとてもやりやすいです。
外注してしまうと1日のうちの数時間は外注さんとのやり取りに強制的に使われることになる=自分でコントロールできない時間が増えるのでストレスが溜まります。
その意味で、私は外注化したことで楽になったと感じたことはありません。
そして、外注することで失った時間をもし自分で記事を書く作業に当てていたらどうなっていたか、と思うと結構後悔してます。
アフィリエイターとしてのスキルの向上という意味で考えると
自分で試行錯誤しながら記事を書くこと
というのは非常に大切なことだと思います。
これをせずに外注化してしまうと思考停止して記事を量産してるだけになってしまい、成長が止まります。
上級者なら外注化で大量に記事を投稿することで高速でPDCAを回してスキルアップしながらどんどん収入を増やすことも可能だと思います。
しかしあまり稼げてない人が外注化しても上手くいかないことが多いですし、PDCAを回そうにも何が悪いのかわからない。
その結果、何百記事投稿しても稼げない、ということになりがちだと思います。
稼げてない人は自分で稼げてない原因やどうすれば稼げるのか考えて試行錯誤することが大事だと思います。
稼げてない人がここを飛ばして外注化しても上手くいくことは少ないでしょう。
3. お金と時間だけ大量に浪費して稼げないリスク
外注化にはお金と時間を失うリスクがあることがわかりました。
でもそのリスクと引き換えに稼げるなら、多少のお金と時間を失うことくらい平気だという人もいると思います。(私もそうでした)
でも決して外注化すれば稼げるとは限りません。
外注化して大量の記事を投稿しても稼げない人はたくさんいます。
しかもたとえ多少稼げたとしてもグーグルのアップデートでアクセスが大幅にダウンすることもあります。
ちなみにこの記事で某アドセンス外注教材の実践記を書いてる人のブログから集めたアクセスデータをまとめてますが、稼げてない人の方が明らかに多いです。
某アドセンス外注教材は稼げる?稼げない?実践者のアクセス数を調査してみた。
某アドセンス外注教材を推奨してる人のメルマガではよく某アドセンス外注教材で稼げた人の事例が紹介されてるのであれだけ読んでたらどうしても某アドセンス外注教材=稼げる、というイメージが刷り込まれますが、あれはいいことだけ言ってるので気を付けましょう。
某アドセンス外注教材を売りたい人がわざわざ某アドセンス外注教材で稼げてない人の事例を紹介するわけないですし、仮に紹介したとしてもそれ以上に稼げた人の事例を紹介して稼げてる人の方が多いというイメージを植え付けようとするはずです。
某アドセンス外注教材が本当に稼げるかは私のブログ記事にも書いてますが、「某アドセンス外注教材 稼げない」や「某アドセンス外注教材 実践」で検索すれば私以外のブログにも稼げてない人の事例が見つかります。
また私自身、某アドセンス外注教材に近いやり方で1記事2000字以上で外注化したブログがありますが、
約100記事のブログが1年経っても1日50PV前後
約350記事のブログが6か月経っても1日20PV前後
です。
かかった外注費は450 x 500 = 22万5000円
現在の収入は月1000円程度で大赤字です。
ちなみに某アドセンス外注教材のマニュアルにあるようにライバルが弱いキーワードばかり狙ってます。
それでもこんな感じです。
もう少し経てばアクセスが来ると思いますが、来ないかもしれません。
このままアクセスが来なければ20万以上の大赤字+外注さんとのやり取りにかかった時間100時間以上が全部無駄になります。
外注化のリスクとはこういうことです。
そもそもアドセンス外注化は本当に稼げるのか?
私や某アドセンス外注教材の実践記を書いてる人の例を見ればわかりますが、外注化すれば稼げるということはありません。
ブログは記事数に比例してアクセスが増えるということではないからです。
基本的に稼げない人は外注して記事数だけ増やしても稼げないと思った方がいいです。
外注化を勧めてる人は外注化して記事数を増やせば確実に稼げると信じ込んでる節がありますが、実際は外注化しても稼げない人の方が圧倒的に多いのが現実だと思います。
特に2016年以前は割と記事数を増やせば稼げる人が多かったんですが、2018年以降はコアアップデートの影響か、記事数が多いから稼げるということはなくなってきてます。
たとえば最近だと睡眠関連のメディアで最大単月650万PVを誇り、国内最大級のサイトだった「フミナーズ」が2018年8月と2019年9月グーグルのコアアップデートでアクセスが激減してサイトを閉鎖するとのこと。
このサイトは記事数1000記事近くあります。
フミナーズさん、最盛期は検索流入159万/月あったのが、直近だと16万PV/月まで転がり落ちてる。売上貢献の高いKWが落ちまくり、そこから立て直せずに撤退という感じかな。。。 pic.twitter.com/8TcEHrflsr
— 澤山モッツァレラ (@diceK_sawayama) March 29, 2019
ちなみにフミナーズは記事の質もいいし、全記事医師とか精神科医とかの監修がついててかなりお金かかってそうなメディアです。
そもそも外注して誰にでも書ける記事を量産する戦略は企業が私たちより圧倒的にお金と時間をかけてやってることなので、同じことをしても稼げません。
特に最近はアフィリエイト(アドセンス)に大量の資金を投入して参入する企業が増えています。
そういう企業は5000字とか1万字とかの記事を数千記事入れてたりするので個人ができる範囲の2000字の記事300~500記事とかで勝てるわけないんです。
そしてそういう企業サイトも個人サイトも含めて、2018年以降記事数が多いサイトのアクセス数が減ってる傾向があります。
記事数多くてアクセス減ってるサイトの例
まだ東京で消耗してるの?(雑記ブログ)
サイト名 | まだ東京で消耗してるの? |
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記事数 | 10,897記事 |
Pinkey(女性向けキュレーションメディア)
サイト名 | Pinkey |
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記事数 | 13,230記事 |
わんチャンポ(犬特化型キュレーションサイト)
サイト名 | わんチャンポ |
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記事数 | 13,100記事 |
生活百科(お役立ち情報系雑記ブログ)
サイト名 | 生活百科 |
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記事数 | 7,200記事 |
5セカンズ(お役立ち情報系雑記ブログ)
サイト名 | 5セカンズ |
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記事数 | 1880記事 |
※2019年4月、similarweb調べ
ちなみにsimilarwebは最新のデータが出せないため2019年2月までのデータしか出てないですが、2019年3月のコアアップデートでさらに下がってると思われます。
このように数千記事入った記事数でごり押し戦略で量産したブログがどんどん稼げない傾向になってるのが今のグーグルの検索結果を見ればわかります。
このことから個人がアドセンスで稼ぐために外注で量産するというのは少し前の時代なら稼げたけど今は非常に稼ぎにくい戦略になってることが火を見るより明らかです。
外注化 X 量産というのはすでに時代遅れの戦略なんです。
今の時代に稼ぎたい人は企業には作れない個人の力を最大限発揮したオリジナリティの高いサイトを作った方がいいです。
外注化していいのはこういう人だけ
最後に強いて言うならこういう人は外注してもいいというタイプの人を紹介します。
1. すでにある程度稼げててライティングを外注しても稼げる未来が見えてる人
すでにある程度稼げてる人がこの記事を読んでるとは思いませんが、稼げてる人なら外注しても問題ないです。
稼げてる人はどうすれば稼げるかがわかってるのであとは増やすだけな状態。
それを自分で記事を書いて増やすか外注して増やすかの問題です。
ただし私のブログの例のように、ある程度稼げてる人が外注しても失敗して稼げないことは普通にあるのでリスクはあります。
ただそのリスクは初心者や稼げてない人よりはかなり低くなるので、チャレンジしてもいいと思います。
もちろんやらなくても稼げますし、やらない方が稼げることもあるので稼げるようになったからってやりたくないなら外注する必要は一切ありません。
2. 自分で記事を書くのが本当に超苦手な人
某アドセンス外注教材の草薙さんは自分で記事を書くのが苦手だから外注を始めたそうですが、同じように自分で記事を書くのが苦手な人はいると思います。
アドセンスで稼ぐ上で記事を書くことは基本的には絶対必要なことですけど、こういう人がたとえば友達とか兄弟とかにライティングを頼む感覚で外注をしたら意外と上手くいくかもしれません。
ただし、それは最終手段にするべきで、基本的には本気で稼ぎたいならまずは自分で記事を書くべきだと思いますけどね。
ただ草薙さんみたいに外注が合ってる人は一定数いるのでやってみるのはありだと思います。
あとはライティングが苦手な人はそもそも興味ないテーマで記事を書くから苦手なだけの場合もあると思います。
それなら自分の好きなことをテーマにした趣味ブログで稼ぐための教材を使えばいいです。
未来型トレンドマーケティング戦略プログラムレビュー&黒沢特典詳細!
ちなみにこの記事に書いてますが、そもそも興味ないことをテーマにしたブログは今後の時代で生き残りにくいと思います。
また、そもそも記事を書くのが苦手なら、アドセンスブログではなくYouTubeという選択肢もあります。
最近はYouTubeで稼ぐノウハウもかなり出回ってますが、今のところブログよりは全然ライバル少ないですし、チャレンジする価値はあると思います。
3. 時間もお金も余ってる人
最後に時間とお金が余ってる人。
こういう人が投資目的で外注するのはありです。
特にアフィリエイト専業の人です。
人の集中力は限られてます。
24時間自由に使えるとしても24時間集中できるわけではありません。
だったらそのうち数時間を外注に使ってもいい、という考えで外注してるのが今の私です。
またこういうサイト作ったら稼げるんじゃないだろうかという案があってもそのサイトを作るリソースが足りない。
こういう実験目的でサイトを作りたいときに自分で作るのではなく、外注で作るのもいいですね。
時間もお金も余ってる人でリスクが享受できるのであれば投資や実験目的で外注してもいいでしょう。
まとめ
以上、要点をまとめると
アドセンス外注化には3つのリスクがあります。
- 赤字になるリスク
- 自分で記事を書けば稼げたかもしれない時間を失うリスク
- お金と時間だけ大量に浪費して稼げないリスク
300~500記事のブログ1個で20~30万の外注費がかかります。
また外注さんとのやり取りに100時間以上かかります。
そしてそれだけのお金と時間を投資しても稼げないリスクがあります。
そしてそもそも外注すれば稼げるわけではなく、特に2018年以降は記事数が多いブログが稼げる時代は終わってるので外注で記事を量産して数百記事入れたブログを作っても稼げない人が増えています。
2018年以降数千記事、1万記事以上入ったサイトのアクセス数が減少傾向にあるというデータもあります。
最近はグーグルアップデートが頻繁に起きていて、個人でアドセンスブログやってる人には辛い時代になりました。
特に初心者はまだ稼ぎやすかった時代に稼げた先輩のようには稼げないのでかなり辛いと思います。
しかしアドセンスで稼げないのは量が足りないからでは絶対ないです。
グーグルの傾向は圧倒的に量より質です。
「ブログは量より質」ってGoogle先生も言ってるのになぜみんな量重視なの?
稼げないからといって外注してもただ時間とお金を浪費するだけです。
今の時代に本当にやるべきなのは外注では作れない、個性を活かしたあなただけのブログを作ることです。